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CATEGORY :【 Other 】
2015.05.29

連載コラム【音楽のある風景】 Vol.37

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。
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どうぞお楽しみください!

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5月の選曲は、心晴れやかに新緑の輝く季節を讃えて。
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気分は5月の風のように。
何年か前にもそう書いたような気がしますが、そんなフレーズが口ぐせになるほど、心地よい日々が続いています。
そしてもちろん、音楽も心晴れやかに。

今月は、多くのCDショップで今、橋本徹 (SUBURBIA) ワークスの究極にして集大成、と大展開してくれている
『Ultimate Suburbia Suite Collection』のエヴァーグリーン・レヴュー編とフューチャー・アンティークス編を、
ご紹介させていただこうと思います。
昨年リリースされ、近年では稀に見る大ヒットを記録した『Ultimate Free Soul Collection』の、言わば兄弟編で、
ジャズやボサノヴァ、ソフト・ロックにSSW〜AOR、メロウ・グルーヴからラテンやフレンチや映画音楽まで、
オール・ジャンルから選りすぐられた、日常を心地よくスマートに彩る珠玉の名作集です。

「生きる歓びを感じてほしい」──これは1967年のミュージカル・スタイルのフランス映画「ロシュフォールの恋人たち」を監督した
ジャック・ドゥミが、その作品のテーマを語った言葉ですが、ときめきときらめきに満ちた、
多幸感があふれでるようなこのコンピの選曲を聴いていると、僕も同じ思いを抱きます。
それは、歳を重ねた今の自分にはちょっと眩しいほどの感覚ですが、気持ちが若返るようなこの躍動とフレッシュな息吹は、
新緑の輝く季節を讃える気分に相応しい、とも感じます。
何よりも僕にとっては、ここに収められた音楽は、“人生の夏”を彩ってくれた至上の名曲ばかりなのです。

実は先週末、DJのために訪れた福岡で、このCDをカーステレオで流しながら、男ドライヴしていたのですが、
運転をしていた友人がふと、「家でこんな音楽がかかっていたら、夫婦でも喧嘩しないな」とつぶやいたのが印象的でした。
ジェーン・バーキンの「ジョニー・ジェーンのバラード」が流れてきたときは、「仲直りするよね」という声もあったりで、
こういう男ごころは、女性の皆さんには理解されるのでしょうか、と興味深いところです。

ちなみに「Suburbia Suite」とは、僕がかつてインディペンデント・マガジンとして編集・執筆していた音楽紹介誌のこと。
1990年暮れにフリーペーパーとして創刊し、90年代にはその内容を再構成したディスクガイドを3冊発行し、
その後も「relax」誌などの既存メディアでの特集という形で記事を制作してきました。
今回の2タイトルのコンピCD(それぞれ2枚組ながら¥2,400)は、その「Suburbia Suite」で推薦してきた、
音楽ファン垂涎の名曲・名演が全110曲・5時間半以上にわたって集められた、
アーカイヴとしてもとても貴重な永遠不朽のベスト・セレクション、というわけです。

この25年を振り返って、何より嬉しいのは、街で聞こえてくる音楽の“基準値”が上がったこと。
CDショップや中古レコード店の品揃えも、ふと立ち寄った飲食店やセレクトショップで耳にしたり、
街中で何となく流れてくる音楽も、僕が学生だった頃と比べたら、はるかに好ましいものになったと感じます。
自分が好きなのにあまり知られていない埋もれた名作に光を当て、気分やシチュエイションに応じて、
肌に合うある種のテイストを感じさせてくれる音楽の魅力を、あらゆるジャンルや年代・地域から、
新たな価値観と独自のスタイリングのもとに提案すること、それが「Suburbia Suite」の使命だったのだと思います。
そしてこの『Ultimate Suburbia Suite Collection』を聴けば、その試みがある程度は達成されたと感じられるのが、
自分には大きな救いであり励みです。

もちろん選曲自体は、2015年の空気感に心地よくフィットするように、多少アップデイトしていますが、
収録された楽曲はどれも、90年代以降に音楽シーンにとって紛れもないニュー・スタンダードとなった至宝ばかり。
その多くは、今ではすっかり、街の空間BGMの定番にもなっています。
今回はコンピ2種と共に、「Suburbia Suite」に掲載されていた人気盤の数々が100枚、
オリジナル・アルバムという形でも復刻されますので(何と各¥1,000です)、
素晴らしくピースなジャケット群と共に、それぞれのレコードに息づいている“雰囲気”も、ぜひ味わっていただければと思います。

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5月の選盤

90年代以降の都市型音楽シーンに絶大な影響を及ぼしているフリーペーパー〜ディスクガイドの集大成本
「Suburbia Suite; Evergreen Review」で紹介された、音楽マニアならずとも垂涎の名曲・名演にして
永遠不滅のニュー・クラシックスがぎっしり詰まった、
橋本徹さん選曲の究極のベスト・オブ・ベスト・コンピレイション『Ultimate Suburbia Suite Collection ~ Evergreen Review』
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90年代以降の都市型音楽シーンに絶大な影響を及ぼしているフリーペーパー〜ディスクガイドの集大成本
「Suburbia Suite; Future Antiques」で紹介された、音楽マニアならずとも垂涎の名曲・名演にして
永遠不滅のニュー・クラシックスがぎっしり詰まった、
橋本徹さん選曲の究極のベスト・オブ・ベスト・コンピレイション『Ultimate Suburbia Suite Collection  ~ Future Antiques』
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「生きる歓びを感じてほしい」──映画のテーマをこう語ったジャック・ドゥミ監督、キャスティングからカメラ・ワークやその色彩まで、
すべてがときめくような最高のフレンチ・ミュージカルを、モダン・ジャズとシャンソンが溶け合うカラフルな音楽で
めくるめくように彩るミシェル・ルグラン、
橋本徹さん監修により¥1,000リイシューされたサントラ盤『ロシュフォールの恋人たち』
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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは270枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

 

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