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CATEGORY :【 Other 】
2014.09.30

連載コラム【音楽のある風景】 Vol.29

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。
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どうぞお楽しみください!


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9月の選曲はスムース・メロウに、いつもの風景に魔法をかけるように。
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いよいよ夏も終わり、とても気持ちのよい秋晴れの日が続いていますが、皆さんはいかがおすごしでしょうか。
僕は先週末、江の島シーキャンドルのサンセットテラスで、
SunsetLoungeという野外DJがあり、素晴らしい音楽と夕陽と海辺を満喫することができました。
選曲をして文章を書いて、という毎日の合い間に、こういう開放的な時間があると、気分をリフレッシュすることができます。
秋分の連休には軽井沢を訪れることもできて、コーヒーや美術館や温泉を楽しみながら、久しぶりにゆっくりと休むことができました。

それでは今月も、行楽日和〜芸術の秋を迎えての素敵な音楽を紹介しましょう。
共にアートワークもとても気に入っている、『Free Soul ~ 2010s Urban-Sweet』と『Urban-Sweet FM 81.4』は、
シルキー・メロウな心地よさに包まれる甘美で都会的な連作、言ってみれば兄弟のような関係にあるコンピレイションです。
ジャケット写真を見ているだけで、こんな感じで生きていけたら、こんなふうに週末をすごせたら、と思いませんか?
暮れゆく西陽や夜の月明かりに浮かび上がるシルエットのような“逆光感”が、
この音楽(どちらも“品”が香り、“余韻”が感じられるはずです)を特別なものとしています。
そう、いつもの風景に魔法をかけてくれるのです。

昨年末からスタートしたコンピ・シリーズ「2010s Urban」は、僕が今いちばん楽しんで選曲できているテーマで、今回は“アーバン・スウィート”編。
優美で柔らか、そしてクールな色香をたたえた、しなやかなスムースネスと甘やかなメロウネス。
一方で陰影に富んでセンシュアルな歌声と、揺らめくように浮遊感・陶酔感を誘うエレガントなサウンド。
それはどこかフェミニンな感性とメランコリーを宿していて、2010年代ならではの“ニュー・センシティヴィティー”が誕生していることを伝えてくれます。
Free Soulを現代にアップデイト/コンテンポライズしてくれる音楽を求めるなら、まさにここに行きつくという感じです。
マーヴィン・ゲイ/スティーヴィー・ワンダー/シャーデー/マイケル・ジャクソン/ビヨンセの絶品カヴァーから、
ポスト・ディアンジェロ〜ロバート・グラスパー世代によるネオ・ソウル〜アンビエントR&Bを踏まえた
21世紀らしいベッドルーム〜ナイトクルージング・ソウル、夜のしじまに溶けてゆくジャジー&ハートウォームなスタンダード解釈まで、
媚薬のようにセンシティヴな芳香が漂っています。

“架空のFM”を選曲コンセプトにしたアプレミディ・レコーズ人気シリーズの新作『Urban-Sweet FM 81.4』は、
輝く月が照らす夜、週末の恋人たちをロマンティックに彩るアーバンでスウィートなメロウ・グルーヴ〜ジャジー・ソウル集。
ウィークエンドを迎え心躍る気分を表現しながら、時にはしっとりと艶やかに、そんなイメージです。
ささやかな幸福を優しく包み、胸をときめかせるほのかに甘くスムースな調べ。
マーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールド、スティーヴィー・ワンダーからスモーキー・ロビンソンまでの穏やかな影と、
揺れるエレピに繊細なビート、ジャズとR&Bとアコースティック・グルーヴのしなやかな融合が、
美しい月夜のように都市生活者の大切な物語を演出します。
サブタイトルは“Moonlight Friday Vibes”、収録したスカンジナヴィアン・ソウルの名曲の歌詞に、
金曜の夜のそわそわした胸の高鳴りを感じて引用しました。
週末の夜空を見上げ、恋人と月の歌をくちずさむような気持ちで、耳を傾けてもらえたらと思います。

そして最後にもうひとつ、とっておきのスペシャル・コンピを心より推薦させていただきましょう。
その名は『Free Soul Decade Standard』、2004年から10年間に誕生したニュー・クラシック、
末永く輝き続けるに違いないグルーヴィー&メロウな珠玉のエヴァーグリーンを厳選した一枚で、
この“黄金のディケイド”のジャズとソウルとクラブ・ミュージックの蜜月の集大成です。
現在進行形で人気・注目を集める傑作ばかりを収めていますが、何よりも「次の10年もスタンダードとして愛せる」ことにこだわって選曲しました。
聴いて楽しくなったり、愛を感じたり、ポジティヴな気分になれたり、メロウな雰囲気に浸れたり。

とりわけファッションやカルチャーへの意識や感度が高い方に、いい音楽と出会ってほしい、という願いをこれほど強くこめてコンパイルしたことは、
今までなかったかもしれません。
うん、日常を楽しんでいる人、楽しもうと思っている人、そこにいい音楽を取り入れたいと考えている人に、しっかり届くといいですね。
コスモポリタンであり個、リベラルでありスタイリッシュ、そんなセンスの方たちなら、白・黒が混ざり合い、
ジャンルの垣根をこえ、世界各地で自由な空気が生まれたこの10年の音楽シーンに、何か感じてもらえるのではないかと思います。
もちろんサウンド的にも、ディアンジェロ〜エリカ・バドゥからのネオ・ソウルの潮流と、
ロバート・グラスパーに代表される新世代ジャズのフィーリングが溶け合い、
J・ディラへの共感からビート・ミュージックが研ぎ澄まされ、ビルド・アン・アークを起点にスピリチュアルなジャズが再解釈され、
アコースティック&オーガニックなフォーキー感覚や、シャーデー〜ミニー・リパートンあるいはレディオヘッドなどへの敬愛が花開いた
“豊潤な音楽のある風景”を、ぜひお聴き逃しなく!

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9月の選盤

Free Soulのニュー・パースペクティヴとして、シルキー・メロウでとろけるように心地よい、
センシュアルでセンシティヴな芳香ゆらめく現代のアーバン・スウィート・ミュージックを満載した、
橋本徹さん選曲のコンピレイション『Free Soul ~ 2010s Urban-Sweet』
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“架空のFM”をテーマにしたアプレミディ・レコーズの人気シリーズ最新作として、
ロマンティックな週末の月夜のように、甘美な陰影ゆらめく絶品のメロウ・グルーヴ〜ジャジー・ソウルがスムースに連なる、
橋本徹さん選曲のコンピレイション『Urban-Sweet FM 81.4』
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これまでの10年に誕生し、これからの10年も愛せる“ニュー・スタンダード”として、
ジャズとソウルとクラブ・ミュージックの蜜月から生まれたグルーヴィー&メロウな珠玉のエヴァーグリーンが集められた、
橋本徹さん選曲のコンピレイション『Free Soul Decade Standard』
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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは260枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

 

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